
ナンタケット
横長の長方形ケースにビス留めのストラップ金具が映えるレディース定番。重ね付けやドゥブルトゥールも人気。
情報・画像 索引元:Wikipedia (Hermès) ↗- 通称
- ナンタケット(Nantucket)
- カテゴリー
- 腕時計(レディース)
- 発表年
- 1991年
- デザイナー
- アンリ・ドリニー(Henri d'Origny)とされる
- ケース形状
- 横長長方形(長方形の中に長方形)
- デザインの着想
- シェーヌダンクル(錨の鎖、1938年ロベール・デュマ)
- 姉妹モデル
- ケープコッド(Cape Cod)
- ムーブメント
- クォーツ(スイス製)
- 素材(ケース)
- ステンレススチール/ゴールド(ダイヤ入りあり)
- ストラップ
- レザー(バレニア等)、ドゥブルトゥール(二重巻き)が人気
- PM(スモール)寸法目安
- 全高29mm×幅17mm(目安)
- ドゥブルトゥール系寸法目安
- 約23×17mm前後(諸説あり)
- 防水
- 約3気圧(生活防水目安)
- 名称の由来
- 米マサチューセッツ州ナンタケット島
相場の推移
推定であり保証ではありません—
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概要
ナンタケットは、エルメスのレディース定番ウォッチのひとつ。シェーヌダンクル(アンカーチェーン)のリンクから着想を得た「長方形の中に長方形」の横長ケースが最大の特徴で、ケープコッドの姉妹的存在として親しまれてきた。スレンダーで縦に長いフェイスは、手首を細く上品に見せると評され、レザーストラップを二重に巻く「ドゥブルトゥール」仕様が特に人気を集める。クォーツムーブメントを核に、ステンレススチールやゴールド、ダイヤモンドセッティングなど多彩なバリエーションが展開されてきた。クラシックでありながら主張があり、時計をジュエリー感覚で楽しみたい層に長く支持されている。
オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。
歴史・誕生
ナンタケットは1991年に発表された。デザイナーはエルメスの数々の名作を手掛けたアンリ・ドリニー(Henri d'Origny)とされ、同年のケープコッドと対になる存在として構想された。ケースの着想源は、ロベール・デュマが1938年に生み出したエルメスの象徴的ブレスレット「シェーヌダンクル(錨の鎖)」のリンク。船の錨と鎖に由来するマリンな motif を時計のフォルムへと翻訳した点に、エルメスのレザー・馬具に根ざしたクラフト精神が表れている。名称はアメリカ・マサチューセッツ州の島「ナンタケット」に由来し、海辺・ヨットを連想させる世界観をまとう。
- 1991アンリ・ドリニーがナンタケットを設計
ケープコッドとの違い
ナンタケットとケープコッドは、いずれもシェーヌダンクルをケースに取り込み、ひと目では似て見える。決定的な違いは文字盤・ケースの「形状」にある。ケープコッドが正方形に近い四角の中に小さな四角を抱く構成なのに対し、ナンタケットは縦に長い横長長方形を基調とする。つまりケープコッド=スクエア寄り、ナンタケット=縦長レクタングルと覚えると区別しやすい。サイズ感や手首での見え方も異なり、ナンタケットはより華奢で女性的、フェミニンな細身を好む層に選ばれる傾向がある。なお両者はストラップ互換の発想を共有し、ベルト交換で表情を変えられる点も共通する。
サイズ・展開
ナンタケットは複数のサイズで展開されてきた。現行のPM(スモールモデル)はケース全高29mm・幅17mmが目安。一方、ドゥブルトゥール系として広く知られるモデルはおよそ縦23×横17mm前後で、さらに小ぶりなミニサイズも存在するとされる。中古市場では「20×27mm」など年代や仕様で寸法表記に幅があり、世代によって採寸基準(ラグ込み/ケースのみ)が異なるため、数値は諸説あり購入時に実寸確認が望ましい。素材はステンレススチールを軸に、イエロー/ローズゴールド、ダイヤモンドセッティングまで幅広い。
幅 (cm)
素材・カラー
ケースはステンレススチールが定番で、イエローゴールド・ローズゴールドの貴金属仕様、ベゼルや文字盤にダイヤモンドをあしらった豪華版も存在する。文字盤はオパライン/シルバー系を基調に、マザーオブパール(白蝶貝)など光を含む素材も用いられる。最大の魅力はストラップで、エルメスのレザー工房が手掛けるバレニアカーフやアリゲーターなどを使用。ナチュラル(タン)、ブラック、エトゥープ、各種ビビッドカラーまで多色が展開され、白ステッチのコントラストも見どころ。ベルト交換でカジュアルにもエレガントにも振れる懐の深さが、長年の支持につながっている。
オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。
オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。
ドゥブルトゥール(二重巻き)について
ナンタケット人気の象徴が「ドゥブルトゥール」=レザーストラップを手首に二重に巻きつける仕様。細いベルトが手首を二周することで、ブレスレットのような装飾性と、華奢で女性的な佇まいが生まれる。なお、エルメスにおける二重巻きストラップの代表的展開はケープコッドでも知られ(1998年に同仕様を発表とする資料がある)、ドゥブルトゥールの「由来」がナンタケットかケープコッドかについては資料により記述が分かれ諸説ある。いずれにせよ、横長ケース×二重巻きという組み合わせはナンタケットの定番として定着し、中古市場でも特に人気が高い。
見分け方の目安
確認したい目安として、(1) ケース裏やラグ周りの刻印(HERMES/PARIS/Swiss Made/製造記号やシリアル)の打刻が均一で深く鮮明か、(2) シェーヌダンクル由来の数字フォントや文字盤プリントが整っているか、(3) クォーツらしい秒運針・リューズの感触、(4) バレニア等レザーの質感・コバ処理・刻印の精度、(5) 付属のベルトやバックル金具の仕上げ、などが挙げられる。ただしこれらはあくまで目安であり真贋を保証するものではない。年代により仕様が異なるため、最終的な判断は正規ブティックや信頼できる専門家・鑑定機関に委ねること。
- ✓刻印・型番の確認 — ケース裏やラグ周りの刻印・シリアルの彫りの均一さを目安に確認(保証ではなく状態確認)。
- ✓ストラップの状態 — 革の擦れ・ひび・尾錠穴の伸び。交換品か純正かも確認。
- ✓ケースの傷・歪み — 二重枠の角は傷が出やすい。研磨痕で角が丸まっていないか。
- ✓ムーブメントの動作 — クォーツ/機械式の作動・リューズの巻き心地・進み遅れの目安。
- ✓風防・文字盤 — 風防の傷・曇り、文字盤の変色や夜光の劣化を確認。
- ✓付属品 — 箱・保証書・予備ストラップの有無は状態評価の参考(真贋の保証ではない)。
あくまで着眼点であり真贋を保証しません。最終判断は専門家へ。
相場・選び方
中古市場でのナンタケットは、ステンレス×レザーの標準モデルでおおむね十数万円〜、ゴールドやダイヤモンド入りはそれ以上の価格帯になる傾向がある(いずれも推定であり保証する価格ではなく、相場は時期・状態・付属品で変動する)。選ぶ際は、(1) ケースの傷・メッキ剥がれ、(2) ストラップの劣化(二重巻きは消耗しやすい)、(3) クォーツの稼働状況や電池・オーバーホール履歴、(4) ギャランティ・箱などの付属、を確認したい。ベルトは純正交換が可能なため、本体状態を優先するのが堅実。投資目的ではなく「長く愛用できる一本」として選ぶのがこの時計の本領。
コーデ・使い方
縦長で華奢なフェイスは、細い手首にもバランスよく収まり、ビジネスからフォーマルまで幅広く馴染む。ドゥブルトゥールにすればストラップがブレスレットのように手元を彩り、ノースリーブや袖をまくったスタイルで映える。ナチュラルカラーのレザーは白シャツやデニムと好相性で、エトゥープやブラックは通年で大人っぽくまとまる。複数のベルトを持ち替えれば、一本で雰囲気を変えられるのもエルメスらしい楽しみ方。重ね付けでバングルやシェーヌダンクル系ブレスとレイヤードするのも、由来を踏まえた粋な着こなしになる。
オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。
お手入れ・保管
レザーストラップは水濡れ・汗・直射日光・高温多湿に弱く、これらを避けるのが長持ちの基本。汗ばむ季節は着用後に乾いた柔らかい布で拭き、湿気を逃がしてから保管する。二重巻きは折り返し部分に負荷がかかりやすく、消耗したら純正ベルトへの交換が安心。ケースのステンレスやゴールドは柔らかい布で優しく拭き、研磨剤は避ける。クォーツは電池切れを放置すると液漏れの恐れがあるため、止まったら早めに正規サービスで電池交換を。保管は型崩れと直射日光を避け、付属ケースや乾燥した冷暗所が望ましい。
一般的な目安です。大切な品は専門家の助言に従ってください。
豆知識
ナンタケットの名は、19世紀の捕鯨で栄えたアメリカ・マサチューセッツ州ナンタケット島に由来し、姉妹モデルのケープコッドも同州の地名。海洋・帆船・錨という共通の世界観で結ばれており、ケースのモチーフであるシェーヌダンクルが「錨の鎖」を意味することと響き合う。エルメスはもともと馬具・レザーの工房として出発し、20世紀前半から時計分野にも参入した歴史を持つ。ナンタケットはその「レザーの家」らしさを最も体現するレディースウォッチのひとつであり、機械的スペックより装い・素材・手首での佇まいで愛される一本といえる。
図解いろいろ
- 1ケース(長方形) — アンクルチェーン(鎖の輪)に着想した縦長の長方形ケース。ステンレススチール製。
- 2二重枠(rectangle-in-rectangle) — 外枠の中にもう一つの長方形枠を重ねた特徴的な意匠。ナンタケットの見分け所。
- 3文字盤(ダイヤル) — 縦長レイアウトの文字盤。インデックスや細身の針が時代・仕様で異なる。
- 4リューズ — ケース右側面の竜頭。摩耗や緩み、回転の感触を確認する箇所。
- 5レザーストラップ — カーフ等のレザーベルト。多くがインターチェンジ(交換)可能仕様。
- 6ラグ/取付部 — ケースとストラップの接続部。バネ棒やネジ留めの状態を確認。
- 7尾錠(バックル) — ストラップを留める尾錠。多くにHロゴや刻印が入る。
オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。
オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。
一般的な目安です。刻印は年代・個体で異なり、それだけで真贋を保証しません。
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