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ユリス(ノートカバー)
小物

ユリス(ノートカバー)

詰め替え式のノート/アジェンダカバー。リフィルを入れ替えて長く使える実用品で、革・色のヴィンテージが楽しめる。

情報・画像 索引元Wikipedia (Hermès)
別名・通称
UlysseユリスUlysse AgendaGlobe-Trotter
通称
ユリス(Ulysse)/ノートカバー
カテゴリー
小物(ノート/アジェンダカバー)
誕生
2002年とされる
名前の由来
オデュッセウス(英ユリシーズ)への賛辞とされる
構造
スナップで純正リフィルを留める詰め替え式
閉じ具
クル・ド・セル(鞍鋲)スナップ
主な素材
トゴ、トリヨン・クレマンス等のカーフ
金具メッキ
パラジウム/ゴールド等
サイズ展開
ミニ/PM/MM/GM
派生
内ポケット付き「ユリス・ネオ」
リフィル
無地/罫線/カラー、カレンダー(別売)
新品参考価格
サイズで大きく異なる(推定)
真贋について
本記事は保証せず/最終判断は専門家へ

相場の推移

推定であり保証ではありません

関連動画

Hermes Ulysse Notebook Cover Unboxing/ Size Comparision and alternative Inserts.
出典:YouTube / Isabelle-Hermes
Hermès ULYSSE Notebook Cover Unboxing and size Comparison
出典:YouTube / Isabelle-Hermes

詳しく知る

概要

《ユリス(Ulysse)》は、エルメスを代表する詰め替え式のノート/アジェンダカバー。柔らかなレザーの表紙に、純正リフィル(ノートやカレンダー)をスナップボタンで留めて使う構造で、書き終えれば中身だけを入れ替えて長く愛用できる点が最大の魅力です。ポケットや過剰な装飾を持たない簡素な意匠は、トゴをはじめとする上質なカーフの質感そのものを主役にしており、ヴィンテージ市場でも色・状態の良い個体が安定して支持されています。スケジュール管理向けの《アジェンダ》系に対し、ユリスは自由な筆記・スケッチに向く「ノート寄り」のラインとして位置づけられます。

イメージ図

オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。

歴史・名前の由来

ノートカバー《ユリス》は2002年に誕生したとされます。「ユリス(Ulysse)」はギリシャ神話の英雄オデュッセウス(ラテン語名ユリシーズ)に由来する名で、長い旅と冒険の物語にちなんだネーミングと説明されます。手帳やノートを「旅の記録帳」になぞらえる詩的な命名は、道具に物語を与えるエルメスらしい文脈づくりといえます。誕生から20年以上、サイズやカラー、内ポケット付きの派生(ユリス・ネオ)を加えながら継続生産されている定番アイテムです。

年表
  1. 2002ユリス誕生(冒険者ユリシーズに着想)

サイズ展開

ユリスはミニ・PM・MM・GMの4サイズを基本に展開します。各カバーには対応する純正リフィルがあり、買い増しで中身を更新します。出回る寸法には資料差がありますが、目安はミニが約11.5×11.5cm(リフィル約11×8.5cm)、PMが約16×13.5cm(同約15×11.5cm)、MMが約23×19cm(同約22×17cm)、GMが約30×25cm(同約29.5×23cm)。ミニはメモ帳感覚、PMは日常携帯、MMは仕事の筆記、GMはA4近い大容量と、用途で選ぶのが定石です。表記寸法は計測方法で前後するため、購入時は実寸とリフィル適合を確認してください。

サイズ比較
サイズ比較
Mini
11.5cm
約11.5×11.5cm/リフィル約11×8.5cm
PM
16cm
約16×13.5cm/リフィル約15×11.5cm
MM
23cm
約23×19cm/リフィル約22×17cm
GM
30cm
約30×25cm/リフィル約29.5×23cm

幅 (cm)

素材・カラー

ユリスには主に柔らかなレザーが用いられ、代表的なのは粒感のあるトゴ(Togo)、そしてトリヨン・クレマンス(Clemence)などのカーフです。トゴはドラム加工で自然な型押し模様を引き出した牛革で、軽さと傷の目立ちにくさが特長。発色が良く、定番のブラックやエトープ系から、オレンジ、ゴールド、ホワイト、各種ブルー・グリーン・ピンク系まで、年代やシーズンで多彩なカラーが存在します。ヴィンテージでは廃番色や経年で落ち着いた色味が魅力となる一方、退色や角擦れが価値に影響します。素材・色は個体差が大きいため、現物での確認が前提です。

配色バリエーション
ブラック
エトープ
オレンジ
ゴールド
ホワイト
ブルー系

オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。

素材・質感
トゴ
細かく不規則な型押しの定番カーフ。ユリスの代表素材。
エプソン
型押しで傷に強くシャープな発色。小物に多い。
スウィフト
きめ細かく柔らかい滑らかレザー。発色が良い。
ボックスカーフ
光沢のある古典的スムースレザー。ヴィンテージに見られる。

オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。

金具・ディテール

閉じ口はエルメス定番の「クル・ド・セル(Clou de Selle=鞍鋲)」を模したスナップボタンで、パラジウムやゴールドなどのメッキが用いられます。装飾はこの一点に集約され、表紙はステッチと革の質感で見せるミニマルな構成。内側はリフィルを留めるためのスナップ(ピン)があるのみで、標準のユリスにはポケットがありません。これに対し派生の「ユリス・ネオ」は内側にポケットを備え、市販ノートも挟みやすい仕様です。金具の刻印・メッキの種類やボタンの形状は年代・個体で差があり、観察ポイントになります。

各部名称
  1. 1表カバー 閉じた状態で見える外側の面。革質・色味・角の擦れが第一印象を決める。
  2. 2スナップ留め(クル・ド・セル) 馬具の鋲をモチーフにしたスナップ。開閉のパチン感が残っているかを確認。
  3. 3内側スリット(リフィル差し込み) リフィル(替えノート)を差し込む左右のスリット。伸びや裂けが出やすい箇所。
  4. 4リフィル(替えノート) 無地・罫線・カレンダー等の差し替え用中紙。純正リフィルかどうか・サイズ整合を確認。
  5. 5コバ(革の切り口) カバー外周の塗り仕上げ。ひび割れや剥がれは使用年数の目安になる。
  6. 6ステッチ 縁周りの縫い目。均一さ・ほつれ・色褪せを確認する。

オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。

金具・留め具
クル・ド・セル(スナップ鋲)
馬具の鋲を模したスナップ留め。開閉感とメッキの状態を確認。

オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。

リフィル仕様と互換性

ユリスは純正リフィルをスナップで固定する設計のため、基本は対応サイズのエルメス純正ノート/カレンダーを用います。リフィルには無地・罫線・カラーページなどがあり、年度版のカレンダー(アジェンダ)も差し替え可能です。サイズ呼称(ミニ/PM/MM/GM)が合っていても年代でピン位置が異なる場合があるため、買い替え時は適合確認が無難です。ポケットの無い標準ユリスでは市販ノートの常用はやや工夫が要りますが、ユリス・ネオなら内ポケットに市販ノートを挟む運用がしやすくなります。

刻印・年代の見方

エルメスのレザー製品は内側等に職人を示すブラインドスタンプや製造を示す刻印を持つのが通例で、ユリスにも同様の刻印が見られます。歴史的にはアルファベットを丸や四角で囲んだ製造記号で年代を推定する方法が知られてきましたが、近年は体系が変更されたとされ、年代特定は一概に語れません。刻印の位置・字体・金具メッキは年代や仕様で差が出ます。これらはあくまで時代背景を読む手がかりであり、刻印の有無や形だけで真贋・年代を断定することはできません。最終的な判断は専門家にご相談ください。

デートスタンプ(年代の囲み記号)
Z
囲みなし〔〜1970〕
◯A
丸囲み ◯〔1971–1996〕
□R
四角囲み □〔1997–2014〕
T
囲みなし・新方式〔2015〜〕

一般的な目安です。刻印だけで年代・真贋は断定できません。

見分け方の目安(真贋を保証しない)

観察の目安として、革の粒感と質感の自然さ、ステッチの均一性と糸の張り、クル・ド・セル金具の作り・刻印・メッキの均質さ、内側スタンプの打ち方、リフィルとカバーの寸法整合などが挙げられます。トゴ特有の粒立ちや軽さ、手に取ったときのコシも参考になります。ただしこれらはいずれも目安にすぎず、巧妙な模倣も存在するため、個別要素だけで本物と断定することはできません。本記述は個人の見解であり真贋を保証するものではありません。購入や評価の最終判断は、信頼できる専門家・正規の確認手段に委ねてください。

見分け・状態のチェック点
  1. スナップの効き クル・ド・セルが緩くないか、しっかり留まるかを確認。
  2. 角・コバの傷み 四隅の擦れとコバの剥がれ・ひびは使用感の目安。
  3. 内側スリットの伸び リフィル差込口の伸び・裂けで保持力が落ちていないか。
  4. 刻印の読み取り 製造刻印の有無・位置を確認(個人の見解であり真贋を保証するものではない)。
  5. リフィルの整合 付属リフィルがサイズ(TPM/PM/MM)に合うか・補充可能かを確認。
  6. 色焼け・シミ 表面の日焼け・色ムラ・インク汚れの程度を確認。

あくまで着眼点であり真贋を保証しません。最終判断は専門家へ。

相場・選び方(推定)

新品の参考価格はサイズで大きく異なり、海外公式ではPM相当が概ね数百ドル、GM相当はそれ以上と案内される例があります(時期・地域・為替で変動)。ヴィンテージ/中古は、サイズ・カラー・素材・状態・付属リフィルの有無で価格が動き、人気色や良状態のものほど高めに推移する傾向です。選ぶ際は用途に合うサイズを最優先し、角擦れ・退色・金具の状態・リフィル適合を確認すると満足度が高まります。ここに示す価格はあくまで推定であり、相場や価値を保証するものではありません。投資目的の助言ではない点にご留意ください。

使い方・スタイリング

ミニは小ぶりで手のひらに収まり、メモやアイデア帳に最適。PMはバッグに常備して日々の記録に、MMは会議や創作の本格的な筆記に、GMはスケッチや資料を広く書き込む用途に向きます。シンプルゆえに服装やバッグを選ばず、定番色は仕事の場に、鮮やかな色は遊び心の差し色として映えます。リフィルをカレンダーに替えれば年度の手帳としても、無地ノートに替えればスケッチブックとしても使える「中身で表情が変わる」一冊です。デスクに置いても様になる存在感があります。

着け方・配置
身に着ける

オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。

お手入れ・保管

トゴやクレマンスなどのカーフは水濡れと強い摩擦に弱いため、雨天時の露出を避け、濡れたら速やかに乾いた柔らかい布で押さえるように水気を取ります。色移りを防ぐためデニム等濃色との長時間接触に注意し、保管は直射日光・高温多湿を避けて付属の保存袋等に。クル・ド・セルの金具は柔らかい布で乾拭きし、研磨剤は避けます。革用クリームは目立たない箇所で試してからごく薄く。詰め替え時はスナップに無理な力をかけないこと。日々の軽いケアと適切な保管が、ヴィンテージとしての美しさを長く保つ近道です。

お手入れ・保管
水・湿気を避ける
直射日光を避ける
保存袋で保管
柔らかい布で拭く
摩擦・色移り注意
高温・乾燥を避ける
型崩れ防止(詰め物)
修理は専門へ

一般的な目安です。大切な品は専門家の助言に従ってください。

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