
トルサード
縄をねじったようなデザイン。一度廃番後2022年に復刻。ヴィンテージはシルバー800が使われた。
情報・画像 索引元:estime(ヴィンテージエルメス16選) ↗- 通称
- トルサード(Torsade/「ねじり」の意)
- カテゴリー
- ブレスレット(シルバージュエリー)
- 登場時期
- 1950年代に登場とされる(諸説あり)
- 素材
- シルバー800(前期)/シルバー925(後期・復刻)
- モチーフ
- ねじった縄(手綱+船・漁のロープ)
- 構造
- 太いツイストリンク+両端フックのインターロック留め
- サイズ展開
- MM(中)・TGM(特大/Géant)等
- 寸法の目安
- 幅約18mm/腕回り約16〜17cm(個体差大)
- 重さの目安
- 概ね80g前後(銀無垢のため重め)
- 廃番・復刻
- 1990年代廃番 → 2020年代に復刻
- 刻印
- HERMES+純度(800/925)+仏保証刻印等(内側)
- 年代判別の手がかり
- 銀純度(800=前期/925=後期)と大きさ
- 相場・真贋
- 価格は推定で保証なし/真贋は専門家確認推奨
起源は1953年頃。独立した小片が螺旋状に組み合わさり、1950年代の職人技を体現。廃番後に復刻し、相場が約25万→40万円へ1年で急騰したとされる。迫力を出すなら大ぶりのビジュー(ジェアンサイズ)が好まれる。
出典:VCM 十倍直昭(FASHIONSNAP) ↗相場の推移
推定であり保証ではありません—
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概要 ─ トルサードとは
トルサード(Torsade)は、フランス語で「より糸」「ねじり房」を意味する言葉で、その名の通り何本もの縄をねじり合わせたような造形を特徴とするエルメスのシルバーブレスレットです。太く力強いツイスト(ねじり)が手首をぐるりと巻き、両端のフックがかみ合う構造で着脱します。ジュエリーというより「装身具としてのオブジェ」と呼びたくなる存在感があり、エルメスのシルバージュエリーを語るうえで欠かせない定番モチーフとされています。一度廃番となったのち復刻された経緯もあり、ヴィンテージ市場で根強い人気を持つ一品です。
オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。
歴史・誕生の背景
トルサードは1950年代に登場したとされます。モチーフである「縄」は、エルメスのルーツである馬具の世界(手綱)と、海・船員や漁師の作業用ロープという二つのイメージに重ねて語られることが多く、馬と海の双方に通じるデザインと紹介されています。馬具工房から始まったエルメスらしい、実用の道具を上質な銀の装身具へと昇華させた発想がうかがえます。なお具体的なデザイナー名や正確な初出年については確証が乏しく、諸説あるため断定は避けます。
- 1980トルサードの登場(およそ1980年頃)
廃番と2022年前後の復刻
トルサードは1990年代に一度廃番になったとされ、その後2020年代に復刻されました。本国の現行ラインにも近い形で再登場しており、シルバー(SV925)のMM/TGM展開などが確認できます。つまり市場には「ヴィンテージの前期・後期個体」と「近年の復刻個体」が混在するため、年代を見極める目が求められます。復刻の正確な年については媒体により表記の幅があるため、「2020年代の復刻」と捉えるのが安全です。
素材 ─ シルバー800と925
トルサードの素材は銀ですが、年代によって純度が異なる点が大きな見どころです。前期の個体にはシルバー800(銀80%)が、後期および復刻にはシルバー925(スターリングシルバー)が用いられているとされます。800と925では刻印表記も色味・経年の風合いも微妙に異なり、これが年代判別の有力な手がかりになります。銀無垢ゆえに使い込むほど艶と陰影が育ち、いわゆる「銀の経年変化」を楽しめるのも魅力です。
オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。
オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。
サイズ展開 ─ MMとTGM、前期・後期の違い
ブレスレットにはMM(中)・TGM(特大/ジェアン Géant)などのサイズ表記が見られます。販売実例では幅18mm前後・腕回り約16〜17cm級の個体が確認できます。また前期はやや大ぶりで男性でも無理なく着けられる個体が多く、後期はやや小さめで細身の男性や女性に向く、という傾向が指摘されています。手首周りや個体差が大きいため、購入時は実測値(全長・幅・最大腕回り)を必ず確認するのが安全です。
金具・構造・ディテール
構造は、太いツイスト(ねじり)状のリンクが連なり、両端のフック同士をかみ合わせて留めるインターロック式が基本です。クラスプを含めて全体が同じ銀で作られた一体感のある造形で、留め具がデザインから浮かないのが上質さの一因です。銀無垢のためそれなりの重量があり、販売実例では80g前後の個体も確認されます。腕の上での「重み」と縄目の陰影が、トルサード独特の存在感を生んでいます。
- 1トルサード(ねじり本体) — 螺旋状にねじったロープ状の主体。名称「Torsade」はフランス語で「より紐/ねじり」の意。
- 2フック(先端の鉤) — 片端の鉤状パーツ。もう一方の半リングに掛けて留める。
- 3半リング(受け) — フックを受ける反対側の半円リング。
- 4刻印部 — 925・Hermès・原産国などの刻印が入る箇所。
- 5開口部(着脱部) — 手首を通すための開き。サイズ(GM/TGM等)で内寸が異なる。
オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。
オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。
刻印・年代の見方(一般論)
シルバー製品には一般に「HERMES」のメゾン刻印に加え、銀純度を示す表記(800/925)、メーカーズマーク(ポワンソン)、フランスの保証刻印などが内側やクラスプ付近に打たれます。純度表記が800か925かは年代帯の手がかりになり、刻印の書体や打ち方・摩耗具合も併せて観察します。ただし刻印は摩耗・追加加工・付け替え等の可能性もあり、刻印だけで年代や真贋を断定することはできません。あくまで目安であり、最終的な判断は専門家に委ねるべき領域です。
一般的な目安です。刻印は年代・個体で異なり、それだけで真贋を保証しません。
見分け方・コンディションの見どころ
見るべき点は、(1)銀純度の刻印(800/前期・925/後期)、(2)ツイストの太さと全体の大きさ(前期は大ぶり傾向)、(3)フックのかみ合わせが緩んでいないか、(4)縄目の谷に入った黒ずみや変形・修理跡、の4点が中心です。銀は柔らかく変形・キズが出やすいため、楕円に歪んでいないか、留め具が確実に掛かるかを確認します。なお、ここで述べる見分け方はあくまで一般的な目安であり、真贋を保証するものではありません。気になる個体は専門家による確認をおすすめします。
- ✓刻印の有無と判読性 — 925・Hermès・原産国刻印を確認。摩耗で薄れることがある。状態確認の目安であり真贋の保証ではない。
- ✓フックと半リングの掛かり具合 — 確実に掛かり外れにくいか確認。広がり・緩みは着用中の脱落リスク。
- ✓ねじり形状の歪み — 落下や圧で楕円化・ねじれ乱れが出ていないか。
- ✓くすみ・変色 — 銀特有の黒ずみは研磨で改善可。深い変色は要確認。
- ✓擦り傷・凹み — 鏡面部の擦り傷・打痕の程度を確認。
- ✓サイズ表記(GM/TGM等) — 手首周りに合うサイズか。表記と実寸の両方を確認。
あくまで着眼点であり真贋を保証しません。最終判断は専門家へ。
相場・選び方の考え方
相場は素材純度・サイズ・年代(前期/後期/復刻)・コンディションで大きく変動します。一般に銀800の前期個体は希少性から高めに、925の後期・復刻個体はそれより手が届きやすい傾向が語られますが、提示価格は出典により幅があり、ここに記す数値はいずれも推定であって売買価格を保証するものではありません。選ぶ際は「価格」より「サイズが手首に合うか」「銀純度と状態」を軸にすると失敗が少なく、本稿は投資助言を目的とするものではありません。
コーディネート・楽しみ方
太く存在感のある銀の縄目は、シンプルな装いの差し色として効果的です。白シャツやニット、デニムといった引き算の装いに一点投入すると、手元が一気に締まります。男女を問わず着けられ、前期の大ぶり個体はメンズの腕に映え、後期のやや小ぶりな個体は華奢な手首にもなじみます。腕時計や他のバングルと重ね付けする場合は、同じ銀やマットな金属でトーンを揃えると、トルサードの陰影が引き立ちます。
オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。
お手入れ・保管
銀は空気中の硫黄分で黒ずむため、使用後は柔らかい布で乾拭きし、長期保管時はジッパー袋など空気を遮る環境に入れると変色を抑えられます。黒ずみが気になる場合は銀磨きクロスで縄目に沿って優しく拭きますが、研磨剤の使いすぎは銀を削るため控えめに。縄目の谷の汚れは乾いた柔らかいブラシでかき出すのが安全です。落下や強い力で楕円に歪みやすいので、置き場所と着脱時の扱いに注意します。
一般的な目安です。大切な品は専門家の助言に従ってください。
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