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アルソー
時計

アルソー

非対称のあぶみ型ラグと斜体数字が特徴の名作。アンリ・ドリニーのデザインで、エルメス時計の象徴的存在。

情報・画像 索引元Wikipedia (Hermès)
別名・通称
Arceauアルソー
通称
アルソー(Arceau)
カテゴリー
腕時計
登場年
1978年〜(継続生産)
デザイナー
アンリ・ドリニー
デザインの起源
馬具のあぶみ(鐙)=エルメスの乗馬DNA
特徴
非対称あぶみ型ラグ+斜体アラビア数字
ケース素材
ステンレススティール/ゴールド/コンビ等
ケース径
約25mm(ヴィンテージ)〜40/41mm(現行)
ムーブメント
クォーツ/自動巻(自社 H1837 等)
H1837 開発
ヴォシェ・マニュファクチュール・フルリエと共同
風防
無反射サファイアクリスタル(現行)
防水
日常生活防水(約3気圧/30m相当)
ストラップ
エルメス純正レザー(バレニア等)
製造
ラ・モントル・エルメス(スイス・ビエンヌ)

相場の推移

推定であり保証ではありません

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詳しく知る

概要

アルソー(Arceau)は、1978年にエルメスのデザイナー、アンリ・ドリニーが手がけたエルメスを象徴する腕時計コレクション。丸いケースから伸びる「あぶみ(鐙)」型の非対称ラグと、ギャロップする馬を思わせる斜体(傾いた)アラビア数字インデックスが最大の特徴で、エルメスが1837年に馬具・鞍工房として出発した起源を時計デザインに昇華させた一本として知られる。発表から半世紀近くを経た今も継続生産される定番であり、ヴィンテージから現行まで幅広い世代が市場に流通する。

イメージ図

オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。

歴史・誕生

1978年、ジャン=ルイ・デュマが父の後を継いでエルメスの経営トップに就いた年に、スイス・ビエンヌに時計子会社「ラ・モントル・エルメス(La Montre Hermès SA)」が設立され、その最初のシリーズ化された製品として発表されたのがアルソーである。デザインを担ったアンリ・ドリニーは、スカーフ(カレ)やネクタイ、後の「クリッパー」など数々の名作も手がけたエルメスの重要なデザイナー。アルソーは当時としては斬新な造形でたちまち評価を確立し、現在ではエルメスのウォッチメイキングの礎であり創造のプラットフォームとなっている。

年表
  1. 1978アンリ・ドリニーがアルソーをデザイン(La Montre Hermès 設立年)

デザイン・ディテール(あぶみ型ラグと斜体数字)

アルソーの核心は二つの意匠にある。第一に、丸いケースの上下に配された非対称のラグ。馬の鞍に付く「あぶみ」から着想され、12時側と6時側でラグの長さ・形状が異なる。第二に、文字盤を一周する12個の斜体アラビア数字。風になびくように、あるいは疾走する馬のように傾いており、静止していても動的な印象を与える。地板のシンプルな円形ケースと、躍動する数字・あぶみラグのコントラストがエルメスらしい上品さを生む。乗馬・馬具という同社のDNAを最も雄弁に語るデザインといえる。

各部名称
  1. 1ラウンドケース 丸型のケース本体。サイズ表記(mm)と型番を確認
  2. 2アシンメトリーなラグ(鐙形) 上下で形が異なる鐙モチーフのラグ。アルソー最大の識別点
  3. 3傾いたアラビア数字の文字盤 風になびくように傾いた12個の数字。書体の崩れを確認
  4. 4リューズ 時刻・日付調整。巻き上げ感や緩みを確認
  5. 5針・インデックス 運針の滑らかさ・夜光の状態を確認
  6. 6裏蓋 刻印・型番・シリアルの有無を確認

オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。

金具・留め具
バックル(尾錠)
レザーストラップ留め具。Hロゴ刻印やピンの状態を確認
リューズ
時刻・日付調整用。回し心地と防水パッキンの状態を確認

オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。

サイズ展開・ケース

アルソーは時代とコレクションによってサイズが大きく異なる。現行のメンズ/ユニセックス系は直径40mm前後(スケレットには41mm仕様も存在)、クラシックなレディースのヴィンテージ・クォーツでは25mm台の小径ケースも見られる。ケースはステンレススティールのほか、ゴールドやゴールドプレート、コンビ(ステンレス+金張り)など多様。風防は現行モデルで無反射サファイアクリスタル、防水は日常生活防水(3気圧=30m相当)が一般的。購入時はサイズ・素材・年代の組み合わせが価格と着用感を大きく左右するため、現物・型番確認が望ましい。

サイズ比較
サイズ比較
Vintage Ladies (quartz)
2.6cm
1990年代レディース・クォーツの一例(約25.5mm)
Arceau 40mm
4cm
現行メンズ/ユニセックスの定番径
Arceau Squelette 41mm
4.1cm
スケレットの大径仕様

幅 (cm)

ムーブメント(自社キャリバー H1837)

アルソーには世代によってクォーツと機械式の双方が存在する。ヴィンテージ期のレディースには高精度なスイス製クォーツが多く、現行の自動巻きを中心とするモデルには自社キャリバー「H1837」が搭載される。H1837は、エルメスが資本参加するヴォシェ・マニュファクチュール・フルリエと共同開発した自動巻きで、エルメスの「H」を地模様にあしらった装飾が施される(約50時間のパワーリザーブと伝えられる)。型番AR7.710など旧世代の自動巻きも流通する。機械式か石英式かは資産性・実用性の両面で選択の分かれ目になる。

素材・カラー・ストラップ

アルソーの定番構成はステンレススティール(またはゴールド系)のケースに、エルメス純正のレザーストラップを組み合わせたもの。ストラップにはバレニア(Barenia)など同社を象徴する上質な革が用いられ、時計とバッグ・小物で素材世界を共有できるのも魅力。文字盤はホワイトラッカーを基本に、ブルー、ヘーゼルナッツ/ブラウン、スモーク(スケルトン)など多彩なバリエーションが存在する。革ストラップは消耗品であり、エルメスではストラップ単体の交換・色替えも楽しめる。金具(バックル)の刻印やレザーの質感も確認ポイント。

配色バリエーション
ホワイトラッカー
ブルーラッカー
ヘーゼルナッツ/ブラウン
スモークグレー(スケルトン)
ステンレススティール
ゴールド/金張り

オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。

素材・質感
ステンレススチール
ケース・ラグに用いられる主素材。傷や輝きの状態を確認
レザーストラップ
ヴォー・バレニア等のカーフが定番。経年や交換歴を確認
サファイア/ミネラルガラス
風防。傷・欠けの有無を確認

オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。

刻印・年代の見方

エルメスの時計は、ケースバックや文字盤の表記、型番(リファレンス)から世代をおおまかに推定できる。古いレディース・クォーツでは『AR4.210』のような英数字リファレンスが用いられ、現行系はW始まりの長い品番が割り当てられる。ケースバックの『HERMES PARIS』表記やシリアル、スイス製(SWISS MADE)刻印、ムーブメント形式(クォーツ/自動巻き)が手がかりとなる。ただし表記体系は時代で変化しており、刻印だけで製造年や真贋を断定するのは難しい。正確な特定は、付属品(ギャランティ・箱)や正規ブティック・専門店での確認を併用するのが安全。

ホールマーク(金属の刻印)
Ag925
素材刻印(銀925)
🜍
ミネルヴァ頭(仏・銀の保証極印)
H
ブランド刻印(HERMÈS / H)
メーカーズマーク(菱形)

一般的な目安です。刻印は年代・個体で異なり、それだけで真贋を保証しません。

見分け方(真贋は保証しません)

観察の目安として、(1) あぶみ型ラグの非対称な造形が左右・上下で破綻なく仕上げられているか、(2) 斜体数字のフォントの傾き・間隔・印字が均質で乱れがないか、(3) ケースバックや尾錠の刻印が鮮明で書体が正しいか、(4) 革ストラップの縫製・刻印・質感がエルメス基準か、(5) ムーブメントの形式・運針が表記と整合するか、などが挙げられる。ただしこれらはあくまで目安であり、真贋を保証するものではありません。最終的な判断は正規ブティックや信頼できる専門家にご相談ください。当サイトは中立の第三者情報であり、鑑定を行うものではありません。

見分け・状態のチェック点
  1. ラグ形状とブランド表記 鐙形の非対称ラグと文字盤・裏蓋の表記が整合するか。仕様差は個体差の可能性もあり、断定はしない
  2. 駆動の状態(クォーツ/機械式) 年代・型番で機構が異なる。稼働音・運針・電池切れの有無を確認
  3. 文字盤・針の劣化 シミ・退色・夜光劣化・針の錆を確認
  4. ガラス・ケースの傷 風防の欠け、ケースの打痕・研磨歴を確認
  5. ストラップとバックル 純正レザーか交換品か、バックルのHロゴ・緩みを確認。消耗品のため状態は個体差
  6. 付属品・保証書 箱・保証書・コマの有無。揃い具合は評価の目安(真贋の保証ではない)

あくまで着眼点であり真贋を保証しません。最終判断は専門家へ。

相場・選び方(推定であり保証しません)

中古市場では状態・年代・素材・ムーブメントで価格差が大きい。国内中古ではヴィンテージのレディース・クォーツが数万円台から、コンビや人気の状態良好品で十数万円台、現行寄りの自動巻きやゴールド系はさらに上の価格帯となる傾向(いずれも推定で、相場は変動します)。選び方の要点は、(1) 着用シーン(ドレス寄りか日常か)と手首径に合うサイズ、(2) 機械式か石英式かの方針、(3) 純正ストラップ・尾錠や付属品の有無、(4) 信頼できる販売元での購入。これは投資助言ではなく、資産性は保証されません。

コーデ・使い方

アルソーは丸ケース+斜体数字という端正さゆえ、ビジネスにもオフにも合わせやすい万能性が魅力。白文字盤×ブラウン系レザーは最も汎用的で、スーツからカジュアルまで自然に馴染む。ブルーやスモーク文字盤は個性を出したい装いに。エルメスならではの楽しみ方として、純正ストラップを複数用意し、バッグや小物の色とリンクさせるスタイリングが挙げられる。小径のヴィンテージはレディースの手元を上品に見せ、40mm前後はユニセックスに着用可能。普段使いには日常生活防水の範囲を守り、汗・水濡れ後はレザーを乾拭きするのが長持ちのコツ。

着け方・配置
手首に着ける

オリジナルの図解です(実物写真ではありません)。

お手入れ・保管/豆知識

レザーストラップは水濡れ・汗・直射日光に弱く、使用後の乾拭きと湿気を避けた保管で寿命が延びる。劣化したストラップはエルメスで交換でき、色替えで印象を一新できるのも純正レザーの利点。機械式(H1837搭載)は数年ごとのオーバーホールが目安、クォーツは電池交換とパッキン点検を。長期保管時はムーブメント乾燥と磁気を避ける。豆知識として、『Arceau』はフランス語で『アーチ/弓なりの形』を意味し、あぶみ型ラフの弧を想起させる名でもある。デザイナーのアンリ・ドリニーは時計のみならずエルメスの数多のアイコンを生んだ立役者で、アルソーはその代表作のひとつとされる。

お手入れ・保管
水・湿気を避ける
直射日光を避ける
保存袋で保管
柔らかい布で拭く
摩擦・色移り注意
高温・乾燥を避ける
型崩れ防止(詰め物)
修理は専門へ

一般的な目安です。大切な品は専門家の助言に従ってください。

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